2011年2月9日水曜日

諏訪ゼミナールレポート 相田麻実

遅くなってしまいましたが、みなさん特別講義お疲れ様でした。


黒沢清監督の特別講義で「人間とは一貫性が無いものだ」と黒沢さんがおっしゃったと記憶していますが、そのことがなぜか私の中でとても印象に残りました。当たり前と言えば当たり前の事のような気もしますが、目から鱗というか、とても勇気づけられました。
物語の中では人間は一貫性があるように描かれることが多いと思うし、一貫性を持たせる為に作り手は一生懸命実在しない人物について思いを巡らせることもあると思います。私は映画の中の「人間」について興味があまりありません。それは黒沢さんの言う「人間に興味がない」というものと一緒ではないかもしれませんが。。
人間について興味が無いのに、映画を作ろうと思うと必然的に人間を出さなくてはいけなくて、私にとって人間を描くということはとても悩ましいことでした。しかし、この「人間とは一貫性が無いものだ」という発言により、私は人間を描くのに興味が無いのではなく、人間に無理やり一貫性を持たせる、という行為に興味がないんだと知ることができました。こういった事は一人で考えていても辿り着かなかったと思うし、今回の特別講義のおかげだと思います。
話し手のフルサワ君お疲れ様でした!楽しかったです。ありがとうございました!


私は前期も後期も、たまに出席しては何も発言せず帰るということが多かったと思います。みなさんが映画について話し合いをしているのを聞いて、私が知っていたはずの映画がどんどん遠くなっていくように感じたこともありました。この経験は私にとってとてもショックな経験であり、自分は今まで「映画」について何を感じ、何を面白いと思ってきたのか混乱してしまいました。
しかしその混乱は私が知りながらも避けていたことだったと思います。あまりゼミに参加しなかったにも関わらず、諏訪ゼミでのことがいつも頭の片隅にあり、嫌な言い方をすれば目の上のたんこぶのような存在でもありました。しかし嫌でも向き合わなくてはいけなかったことだと思います。
このゼミでの出来事を糧に、映画以外のとこについても改めて向き合い、考えていけたらと思います。

まともにゼミに参加していなかったのに、たまに出席した際に授業の進み具合や状況を説明してくだっさった方々、本当にありがとうございました!諏訪先生もありがとうございました。
では失礼します。

1 件のコメント:

  1. 自分のレポート書いていないのに、コメントはおかしいんですが、ねぎらいの言葉ありがとうございます笑。お疲れさまでしたはゼミみんなお互い様かもしれない。そもそもアテンドの緊張はかなりのモノだったんじゃないですかね?お疲れ様です!

    「私が知っていたはずの映画がどんどん遠くなっていくように感じたこともありました」 というくだりですが、自分も度々似たような感情に襲われました。ただ、もしかすると自分は相田さんほど気概をもって映画に接していたわけではないからかもしれませんが、ゼミのように「映画」というより「映画から」の話も興味深く聞いていました。が、違和感はありました。自分の持っていた違和感は相田さんとは違うと思いますが、相田さんにとっての「映画」の話も含めて、何か機会があったら話したいですよ。どっかでなんか偶然あったりしたら、「花子さん」の話でもしましょうよ笑

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